カーボックスロゴ
header-img

メルセデス EQB vs アウディ Q4 e-tron:家族が選ぶべき「最適解」はどっちだ?

2025-11-07

メルセデス EQB vs アウディ Q4 e-tron:家族が選ぶべき「最適解」はどっちだ?

 

   

目次

序章:電動SUV戦国時代、ドイツ御三家の「現実解」

 

カーボンニュートラルへの大きな潮流が、自動車業界を根底から変えつつある。その筆頭が、欧州、特にドイツのプレミアムブランドだ。メルセデス・ベンツ、BMW、アウディの「御三家」は、威信をかけて高性能な電気自動車(EV)を次々と市場に投入している。

中でも、最も熾烈な戦場となっているのが「電動SUV」カテゴリだ。バッテリーを搭載するためのスペース効率、ファミリーユースに応える居住性、そして現代のトレンド。そのすべてを高い次元で満たすSUVは、EV時代の主戦場となった。

今回、スポットライトを当てるのは、そんなドイツ御三家が生み出した2台の注目モデル。

  1. メルセデス・ベンツ EQB
  2. アウディ Q4 e-tron

どちらも日本の道路事情にマッチした絶妙なサイズ感、プレミアムブランドならではの質感、そして「EVであること」の先進性を備えている。しかし、その内実は驚くほど対照的だ。

EQBは、内燃機関モデル「GLB」の優れたパッケージングを継承し、**「このクラス唯一の7人乗りEV」という絶対的な武器を持つ。

対するQ4 e-tronは、EV専用プラットフォーム「MEB」を採用し、「卓越した走行性能と航続距離」**を武器に、EVとしての理想を追求する。

「家族のためにEVを選びたいが、どちらが自分のライフスタイルに合っているのか?」

「7人乗りの実用性を取るべきか、EVとしての先進性や航続距離を取るべきか?」

この記事は、そんな悩めるあなたのための「最終回答」だ。デザイン、走行性能、居住性、コストパフォーマンス、そして「家族の幸せ」という視点まで。考えうるあらゆる角度から、この2台を10000文字で徹底的に解剖していく。


 

第1章:設計思想の違い ―「最適化」のEQB vs「専用設計」のQ4

 

クルマの性格は、その「骨格」であるプラットフォームで決まる。EQBとQ4 e-tronは、この時点で根本的に異なる道を選んだ。

 

1-1. メルセデス・ベンツ EQB:内燃機関からの「賢い最適化」

 

EQBは、メルセデスの大ヒットコンパクトSUV「GLB」とプラットフォームを共有している。これは、既存の資産を最大限に活用する「賢い」戦略だ。

メリット:

デメリット:

EQBは、「7人乗り」という明確な目的を達成するために、既存の成功パターンをEVに最適化した**「実用性最優先」**のモデルと言える。

 

1-2. アウディ Q4 e-tron:EVのための「ゼロからの専用設計」

 

一方、Q4 e-tronは、フォルクスワーゲン・グループが巨額の投資を行って開発したEV専用プラットフォーム「MEB (モジュラー・エレクトリックドライブ・マトリックス)」を採用している。

メリット:

デメリット:

Q4 e-tronは、EVでしか実現できない空間効率と走行性能を追求した**「先進性優先」**のモデルである。


 

第2章:スペック徹底比較 ― 数字が語る「真逆の個性」

 

まずは、両車の最もベーシックなモデル(EQB 250+とQ4 45 e-tron advanced)のスペックを比較表で見てみよう。この数字の羅列から、すでに対照的なキャラクターが浮かび上がってくる。

 

主要スペック比較表 (2025年モデル準拠)

 

比較項目 メルセデス・ベンツ EQB 250+ アウディ Q4 45 e-tron advanced
車両本体価格 (税込) 815万円〜 710万円〜 Q4が105万円安い
全長 4,685 mm 4,590 mm EQBが95mm長い
全幅 1,835 mm 1,865 mm Q4が30mm広い
全高 1,705 mm 1,630 mm EQBが75mm高い
ホイールベース 2,830 mm 2,765 mm EQBが65mm長い
車両重量 2,100 kg 2,120 kg ほぼ同等
乗車定員 7名 5名 EQBの圧勝
駆動方式 FF (前輪駆動) RWD (後輪駆動) 根本的な違い
最高出力 140 kW (190 ps) 210 kW (286 ps) Q4が圧倒
最大トルク 385 Nm 545 Nm Q4が圧倒
バッテリー総容量 70.5 kWh 82 kWh Q4が11.5kWh多い
航続距離 (WLTC) 557 km 613 km Q4が56km長い

この表から読み取れる「4つの衝撃」を深掘りする。

  1. 価格の衝撃: Q4 e-tronの方が、EQBより約100万円も安い。これは非常に大きなアドバンテージだ。
  2. パッケージングの衝撃: EQBは「7人乗り」を実現するために「長く・高く・ホイールベースも長い」。一方、Q4は「5人乗り」に割り切り、EV専用設計で「短く・広く・低い」フォルムを実現している。
  3. パフォーマンスの衝撃: Q4 e-tronのパワーがEQBを完全に凌駕している。286ps/545Nmという数値は、一昔前のV8エンジンに匹敵するトルクだ。対するEQBは190ps/385Nmと、実用上十分だが、スペック上は見劣りする。
  4. 航続距離の衝撃: Q4 e-tronはバッテリー容量が大きく、WLTCモードで600kmの大台を超える613kmを達成。EQBの557kmも立派だが、長距離ドライブの安心感ではQ4に軍配が上がる。

数字だけ見れば、「Q4 e-tronの方が安くてパワフルで航続距離も長い」ということになる。

では、EQBの価値は「プラス100万円で得られる2つの席」だけなのだろうか? 答えは否だ。その真価は、数字に表れない部分にこそ存在する。


 

第3章:デザイン対決 ―「伝統のスクエア」 vs 「未来の流麗」

 

クルマはスペックだけで選ぶものではない。毎日乗り、眺める「相棒」としてのデザインは、性能と同じくらい重要だ。

 

3-1. EQB:道具感とラグジュアリーの両立

 

EQBのデザインは、ベースとなったGLBの「スクエアでタフなSUVらしさ」を色濃く残している。

 

3-2. Q4 e-tron:EV時代の「アウディ・スタンダード」

 

Q4 e-tronは、アウディがEV時代に示す「新しい答え」だ。


 

第4章:居住性と実用性 ― 比較の核心「7人乗り」の価値

 

ここが、購入を決定づける最大の分岐点だ。

 

4-1. EQB:「いざという時」の3列目シートという絶対的価値

 

EQBの存在意義は、すべて「7人乗り」という一点に集約されると言っても過言ではない。

EQBは、「普段は広々とした5人乗りSUV、時々7人乗り」という、変幻自在のパッケージングこそが真骨頂だ。

 

4-2. Q4 e-tron:「5人乗り」の快適性を最大化

 

Q4 e-tronは、5人乗りとしての快適性を徹底的に追求している。

結論として、実用性の選択はシンプルだ。

「7人乗る可能性が1%でもあるならEQB」

「絶対に5人までしか乗らず、後席の快適性を重視するならQ4 e-tron」

これである。


 

第5章:走行性能とフィーリング ―「FFのメルセデス」 vs 「RRのアウディ」

 

スペック表で見た通り、両車の走行性能はキャラクターが全く異なる。

 

5-1. EQB 250+:「優雅」を極めるFFの走り

 

EQB 250+は、フロントにモーターを積むFF(前輪駆動)だ。

EQBは「速さ」よりも「快適さ」を優先する、メルセデスの伝統に忠実な乗り味だ。

 

5-2. Q4 45 e-tron:スポーツカーの血統を持つRRの走り

 

対するQ4 45 e-tronは、リアにモーターを積むRWD(後輪駆動)だ。

運転の「楽しさ」「ダイナミズム」を求めるなら、Q4 e-tronの圧勝だ。


 

第6章:航続距離と充電 ―「613km」の余裕と「実電費」の真実

 

EV選びで避けて通れないのが「航続距離」だ。

航続距離はQ4が優位だが、EQBも実用上十分。それよりも、自宅に普通充電設備(200Vコンセント)を設置できるかどうかが、EVライフの快適性を決める最大の要因となる。


 

第7章:コストパフォーマンスと補助金 ― 100万円の価格差をどう見るか

 

最後に、お金の話だ。

 

コストパフォーマンスの結論

 

Q4 e-tronは、スタート価格が安く、基本性能(パワー、航続距離)が高いため、純粋なコストパフォーマンスは非常に高いと言える。

EQBは、スタート価格は高いが、「7人乗り」という唯一無二の価値を持っている。この「+2席」に100万円(あるいはそれ以上)の価値を見出せるかどうかが、EQBのコストパフォーマンスを決める。


 

最終結論:あなたの家族に「刺さる」のはどちらか?

 

10000文字にわたり比較してきたが、結論は出ただろうか。

この2台は、優劣ではなく「個性の違い」だ。どちらが優れているかではなく、どちらが「あなたのライフスタイルに合っているか」で選ぶべきだ。

 

🥇 メルセデス・ベンツ EQB が「買い」な人

 

EQBは「実用性の王様」だ。既存の優れたパッケージングをEVに最適化し、「7人乗り」という他のEVが持ち得ない絶対的な価値を提供する。家族構成の変化にも対応できる、賢く、懐の深い選択だ。

 

🥇 アウディ Q4 e-tron が「買い」な人