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「災害対策」|車にできる備えとは?

2026-08-16

日本では地震や台風集中豪雨などさまざまな自然災害が毎年のように発生しています。

2026年7月には熊本県を中心に大きな地震が発生し、道路やライフラインなどにも影響が出ました。そして8月には千葉県で記録的な大雨となり浸水や土砂災害などへの警戒が呼びかけられました。

熊本地震では「道路が使えなくなる」という地震特有の問題があり、千葉豪雨では「車そのものが水害のリスクになる」という問題があります。

普段は便利な移動手段である「車」ですが、災害時には使い方を間違えると命に関わる危険につながることもあります。

今回は熊本地震と千葉豪雨をきっかけに**「災害に備えて車に何を準備しておけばいいのか」**について考えてみます。


1.熊本地震から学ぶ「道路が使えない」というリスク

地震が発生すると建物だけでなく道路や橋、トンネル、斜面などにも被害が発生する可能性があります。

2026年7月28日に発生した熊本地震でも国土交通省は道路の規制状況や「通れるマップ」を公開し、被災地域の道路状況を発信しました。

災害直後は

など普段とはまったく違う状況になる可能性があります。

つまり、「車があるからどこへでも行ける」というわけではありません。

むしろ災害直後は道路を緊急車両や救援物資の輸送車両が使用することもあります。

国土交通省が定める「緊急輸送道路」は災害発生直後から避難・救助、物資供給などのために重要な道路です。

必要のない車での移動を控えることは自分自身の安全だけでなく、救助活動を妨げないためにも重要です。


2.熊本地震で注目された「車中避難」

熊本地震では避難所だけではなく、商業施設の駐車場や公園、グラウンドなどで車中避難する人も多くいました。

地震後も余震が続いたことで建物内で過ごすことに不安を感じ、車内で生活するという選択をする人もいました。

車には、

「移動するための道具」だけではなく、「一時的な避難スペース」

という側面もあります。

ただし、車中避難にも注意点があります。

長時間同じ姿勢で過ごすことによる体調への影響、エコノミークラス症候群、夏場の車内温度上昇、換気不足などです。

また、エンジンをかけたまま車内で過ごす場合には排気ガスによる一酸化炭素中毒などにも注意が必要です。

「車があるから安心」ではなく、車を避難手段の一つとして上手に活用するという考え方が大切です。


3.千葉豪雨から学ぶ「車と水害」の危険性

一方、千葉豪雨から考えたいのが「水害と車」の問題です。

大雨が降ると道路の冠水や河川の増水、土砂災害などが発生する可能性があります。

ここで特に注意したいのが、

「このくらいの水なら車で通れるだろう」

という判断です。

冠水した道路を走行すると車両の床面を超える水深ではエンジンや電気装置などに不具合が発生するおそれがあります。

さらに、水深がドアの高さの半分を超えると車外からかかる水圧によってドアを開けることが非常に困難になる場合があります。

つまり、「車だから大丈夫」は危険な考え方です。

千葉県も大雨の際には、自動車が低地にある場合は早めに安全な場所へ移動すること冠水した道路には無理に進入しないことを呼びかけています。


4.「冠水した道路には入らない」が基本

豪雨の際、道路に水が溜まっていると、

「前の車も走っているから大丈夫」

「SUVだから大丈夫」

「少しだけなら通れる」

と考えてしまうことがあります。

しかし、道路の水深は見た目だけでは判断できません。

道路の一部が深くなっていたり、マンホールの蓋が外れていたり、路肩が崩れていたりする可能性もあります。

また、車が水に浸かることでエンジンやモーター、電装部品などに重大な影響が出る可能性があります。

大切なのは「通れるかどうか」ではなく「通らない」判断をすること。

大雨が予想される場合は、できるだけ早い段階で安全な場所へ車を移動させておくことも重要です。


5.災害に備えて車に積んでおきたいもの

では、普段から車に何を準備しておけばいいのでしょうか?

おすすめしたいのが以下のような防災用品です。

・飲料水

災害時には水の確保が重要です。

車内にペットボトルの水などを準備しておくと安心です。

ただし、夏場の車内は非常に高温になるため、保管方法や賞味期限には注意しましょう。

・非常食

保存期間の長い食品や、調理せずに食べられるものがおすすめです。

災害直後はコンビニやスーパーなどで商品が手に入りにくくなることも考えられます。

・モバイルバッテリー

スマートフォンは災害時の情報収集や家族との連絡に欠かせません

車のUSBポートやシガーソケットから充電できる環境も確認しておきましょう。

・懐中電灯

夜間に停電や事故が発生した場合、懐中電灯があると非常に役立ちます。

できれば車内用と持ち運び用の両方を準備しておくと安心です。

・脱出用ハンマー

水没などによってドアや窓が開かなくなった場合に備え、脱出用ハンマーを車内に備えておくことも重要です。

国土交通省も、水没車両からの脱出に備えて脱出用ハンマーの搭載を呼びかけています。

・軍手・タオル

災害時には、割れたガラスや瓦礫などを扱う場面が発生する可能性があります。

軍手やタオルは、荷物の整理や応急的な作業にも使えるため、車に常備しておくと便利です。

・簡易トイレ

災害時にはトイレが使用できなくなることもあります。

車の中に数個でも準備しておくと、いざという時に役立ちます。


6.「ガソリンを半分以上」にしておく習慣

車の防災対策として意外と重要なのが「燃料」です。

災害が発生するとガソリンスタンドに長い行列ができたり、交通規制などによって給油が難しくなったりする可能性があります

そのため「ガソリンが半分くらいになったら給油する」という習慣をつけておくと安心です。

特に遠方へ出かける前や大型台風・大雨などが予想されている場合には早めの給油を心掛けましょう。


7.EV・PHEVは「非常用電源」という選択肢にも

近年は電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)なども増えています。

こうした電動車は対応する給電設備や機器を使用することで災害時に電力を供給する「移動式の非常用電源」として活用できる場合があります。

国土交通省も過去の災害において電動車を避難所などへ派遣し、スマートフォンの充電や電力供給などに活用しています。

もちろん、すべての車が同じように給電できるわけではありません。

購入時には、

「この車は外部給電に対応しているのか?」

「どの程度の電力を供給できるのか?」

「専用機器が必要なのか?」

などを確認しておくとよいでしょう。


8.災害が起きる前に「避難ルート」を確認

防災対策で重要なのは、災害が発生してから考えるのではなく、前に考えておくことです。

例えば、

「自宅が浸水したらどこへ避難する?」

「地震で道路が通れなくなったら?」

「家族と連絡が取れなくなったら?」

「車をどこへ移動させる?」

などを家族で話し合っておきましょう。

特に水害の場合は、車を低い場所に置いたままにすると冠水する可能性があります。

大雨が予想されている場合には、ハザードマップなどを確認し、浸水リスクの低い場所へ早めに移動させることも重要です。


9.災害時は「車を使わない」という選択も

車は非常に便利な存在です。

しかし災害時には、

「車を使うこと」より「車を使わないこと」が安全な場合があります。

特に大雨や洪水が発生しているときに、避難のために車で移動することで、冠水道路に巻き込まれる危険があります。

また、地震直後には道路の損傷や落下物、信号機の停止など、普段とは違う危険が発生します。

災害時には最新の気象情報や自治体からの避難情報を確認し、状況に応じて徒歩での避難や指定避難場所への移動など、適切な方法を選択しましょう。


まとめ|車は「防災用品」の一つにもなる

熊本地震と千葉豪雨。

一方は地震、もう一方は大雨と災害の種類は異なります。

しかし、どちらからも共通して学べることがあります。

それは、

「災害が起きてからではなく、起きる前に備えること」です。

車は単なる移動手段ではありません。

水や食料、スマートフォンの充電、防災用品の保管場所として活用できるほか、車種によっては非常用電源として活用できる場合もあります。

一方で、冠水した道路を走行したり、道路状況が分からない中で無理に移動したりすると、車が命を守る道具ではなく、危険な場所になってしまうこともあります。

だからこそ、

「車に何を積んでおくか」

だけではなく、

「災害時に車をどう使うか」

まで考えておくことが大切です。

 

まずは今日から、

・ガソリンの残量を確認する
・非常食や飲料水を準備する
・モバイルバッテリーを用意する
・脱出用ハンマーを確認する
・簡易トイレを準備する
・自宅周辺のハザードマップを確認する
・家族で避難場所と連絡方法を話し合う

この中からできることを一つ始めてみてはいかがでしょうか?

「災害はいつ起こるか分からない」。

だからこそ、毎日使う車を**「もしもの時に備えた防災アイテム」**として見直してみることをおすすめします。

大切なのは、車を「動かす準備」だけではありません。

「安全に止める」「安全に避難する」「必要な時に役立てる」。

この3つを意識することが、災害から自分と家族を守るための大切な一歩です。

 

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