はじめに
2026年10月29日、政府はガソリン価格の高騰を抑えるために実施してきた燃料油価格への支援策について、12月以降、段階的に見直していく方針を発表しました。
これまで私たちの生活を支えてきたガソリン補助金ですが、今後は少しずつ支援の形が変わっていくことになります。
ガソリン価格は、通勤や買い物、旅行など、日常生活のさまざまな場面に関係しています。特に地方では、自動車が生活に欠かせない移動手段となっている地域も多く、ガソリン価格の変動は家計に直接影響します。
また、ガソリン価格が上昇すれば、運送業や物流業だけでなく、食品や日用品など、幅広い商品の価格にも影響する可能性があります。
一方で、今回の動きは自動車の選び方にも変化を与えるかもしれません。
これまでガソリン車を選ぶ理由の一つには、車両価格や使い勝手、給油のしやすさなどがありました。しかし、燃料費が上昇する状況では、電気自動車(EV)の電気代とガソリン車の燃料代を比較して、長期的な維持費を考える人も増えてくるでしょう。
今回は、2026年12月から始まるガソリン補助金の段階的な見直しについて、その背景や今後の見通し、私たちの生活への影響を解説します。
さらに、ガソリン車と電気自動車では、実際にどれくらいランニングコストに差が出るのか、具体的な数字を使って比較していきます。
第1章 そもそもガソリン補助金とは?

まずは、今回見直しが発表されたガソリン補助金について整理しておきましょう。
ガソリン補助金とは、原油価格の高騰などによってガソリンや軽油などの価格が上昇した際に、政府が石油元売り会社などに補助金を支給することで、燃料価格の急激な上昇を抑える制度です。
私たちがガソリンスタンドで支払う金額を直接値引きする制度ではありません。
政府から石油元売り会社などに補助金を支給し、その分を卸売価格に反映させることで、結果的にガソリンスタンドでの販売価格を抑える仕組みです。
なぜ補助金が必要だったのか?
日本は原油の大部分を海外からの輸入に頼っています。
そのため、海外で原油価格が上昇すると、日本国内のガソリン価格にも影響が出ます。
特に影響が大きいのが、次の3つです。
① 国際的な原油価格の上昇
中東情勢や産油国の生産調整、世界的な需要の増加などによって原油価格が上昇すると、日本が輸入する原油の価格も高くなります。
② 円安による輸入コストの増加
原油は基本的に米ドル建てで取引されます。
例えば、1ドル=140円の場合と1ドル=160円の場合では、同じ価格の原油を購入しても、日本円で支払う金額が変わります。
原油価格が変わらなくても円安が進めば、国内の燃料価格が上昇する可能性があります。
③ 海外情勢による供給不安
中東地域などで紛争や緊張が高まると、原油の輸送ルートや供給体制に影響が出ることがあります。
特に日本にとって重要なのがホルムズ海峡です。
この海峡は中東から世界各地へ原油を輸送する重要な航路であり、通航に支障が生じれば世界のエネルギー市場に大きな影響を与える可能性があります。
こうした要因が重なり、ガソリン価格が急激に上昇することを防ぐため、政府は補助金による価格抑制を続けてきました。
補助金にはどれくらいの税金が使われている?
今回の2026年10月29日の会見で、高市総理は燃料油支援のための基金への支出が、制度開始以降で累計約9.6兆円に達していると説明しました。
また、足元では補助単価が1リットル当たり50円を超え、1日当たり100億円を超えるペースで税金が使われているとも説明しています。
つまり、現在のガソリン価格は、原油価格や為替相場だけで決まっているわけではありません。
政府による大規模な財政支援によって、私たちが実際に支払う価格が抑えられているのです。
補助金は家計を守る効果がある一方、長期間続けるには多額の財源が必要になります。
今回、政府が支援の見直しに踏み切った背景には、こうした財政負担の問題もあります。
第2章 2026年12月から何が変わる?補助金見直しの内容

今回の大きなポイントは、2026年12月からガソリン価格を抑えるための基準価格を、毎月5円ずつ引き上げていく方針が発表されたことです。
ここで注意したいのが、「12月から補助金が完全になくなる」という意味ではないことです。
政府は、急激に支援を打ち切るのではなく、原油価格の動向を見ながら春先に向けて段階的に見直す考えを示しています。
基準価格を毎月5円ずつ引き上げるとは?
現在の制度では、ガソリン価格を1リットル当たり170円程度の基準価格を目安に抑える仕組みが採用されています。
今回の発表では、この基準価格を12月以降、毎月5円ずつ引き上げていくことが基本方針となりました。
仮に現在の170円を起点として、基準価格だけを単純に並べると、次のようになります。
| 時期 |
基準価格のイメージ |
| 2026年11月 |
170円 |
| 2026年12月 |
175円 |
| 2027年1月 |
180円 |
| 2027年2月 |
185円 |
| 2027年3月 |
190円 |
※上記は毎月5円ずつ引き上げた場合の単純な計算例です。実際の店頭価格や補助金額を確定するものではありません。原油価格、為替、制度の運用変更などによって変動します。
つまり、これまで政府が大きく支えてきたガソリン価格について、少しずつ市場価格に近づけていく方向性です。
なぜ段階的に縮小するのか?
理由の一つは、補助金に必要な財政負担です。
ガソリン価格を抑えるためには、原油価格が高いほど多額の補助金が必要になります。
現在のように1リットル当たり50円を超える補助が続けば、国の財政にとっても大きな負担となります。
一方、急激に補助金を終了すれば、ガソリン価格が一気に上昇し、家計や企業活動に大きな影響を与える可能性があります。
そこで政府は、急激な負担増を避けながら、段階的に支援の規模を見直す方法を選んだと考えられます。
補助金はいつ完全に終了する?
現時点では、完全終了の時期は決まっていません。
高市総理も、基準価格を引き上げる期間や補助金の完全終了時期について、予断をもって申し上げることはしないと説明しています。
そのため、「2027年3月に補助金が終了する」と断定することはできません。
今後の原油価格や為替相場、国内の物価動向などを踏まえて、政府が判断していくことになります。
大切なのは、補助金が終了するかどうかだけではなく、今後どのような形で燃料価格が決まっていくのかという点です。
第3章 ガソリン価格が上がると私たちの生活はどう変わる?

ガソリン価格の上昇は、自動車を所有している人だけの問題ではありません。
自動車を利用しない人にも、間接的な影響が及ぶ可能性があります。
① 通勤・通学・買い物など日常生活への影響
まず、最も分かりやすいのが自動車を利用する際の燃料代です。
例えば、毎月50リットルのガソリンを使用する人の場合、ガソリン価格が1リットル当たり5円上昇すると、月額250円、年間で3,000円の負担増になります。
毎月100リットル使用する人であれば、月額500円、年間6,000円の負担増です。
一見すると小さな金額に見えるかもしれません。
しかし、ガソリン価格の上昇が5円、10円、15円と積み重なれば、年間の負担も大きくなっていきます。
特に通勤距離が長い人や、仕事で自動車を頻繁に利用する人にとっては、無視できない問題です。
② 物流費の上昇
ガソリンや軽油の価格上昇は、物流業界にも影響します。
私たちがインターネットで購入した商品や、スーパーに並ぶ食品、日用品などは、多くの場合トラックなどの輸送手段によって運ばれています。
燃料費が上がれば、運送会社の経費も増加します。
企業側が増加したコストを吸収できなければ、運賃や商品価格に転嫁される可能性があります。
つまり、ガソリン価格の上昇は、車を持っていない人にとっても無関係ではありません。
③ 農業・建設業・サービス業への影響
燃料を多く使用する業界にも影響が広がります。
農業ではトラクターやコンバインなどの農業機械、建設業では重機やトラック、サービス業では営業車や配送車など、多くの現場で燃料が使用されています。
燃料費の増加は利益率の低下につながる可能性があり、企業によってはサービス料金の見直しを迫られることも考えられます。
④ 地方ほど影響が大きい可能性
都市部では電車やバスなどの公共交通機関を利用できる地域もあります。
一方、地方では通勤、通学、買い物、病院への通院など、日常生活の多くを自動車に頼っている地域も少なくありません。
自動車が生活必需品となっている地域では、ガソリン価格の上昇が家計に与える影響も大きくなります。
京都府内でも、京都市中心部と郊外では交通事情が異なります。
公共交通機関が充実している地域と、自動車がなければ移動が難しい地域では、燃料価格の上昇に対する負担感も変わってくるでしょう。
第4章 ガソリン車と電気自動車、ランニングコストはどれくらい違う?
今回の補助金見直しで注目したいのが、ガソリン車と電気自動車(EV)の維持費の違いです。
これまでもEVは、ガソリンを使用しないため燃料費を抑えられるというメリットが紹介されてきました。
しかし、実際にどれくらい安くなるのでしょうか。
ここでは、一般的なガソリン車と電気自動車を想定し、走行距離に応じたコストを比較してみます。
まずは比較条件を設定
今回は、次の条件で試算します。
| 項目 |
ガソリン車 |
電気自動車 |
| 燃料・電気代 |
170円/L |
31円/kWh |
| 燃費・電費 |
15km/L |
6km/kWh |
| 年間走行距離 |
10,000km |
10,000km |
※ガソリン170円/L、電気31円/kWhは比較用の仮定です。実際の価格ではありません。電気代は家庭での充電を想定した目安であり、契約プランや時間帯によって変動します。EVの電費は車種や気温、走行条件、エアコン使用などによって変わります。また、充電時の電力損失は簡略化しています。
① 1km走行するために必要な費用
まず、1km走行するための費用を計算します。
ガソリン車
170円 ÷ 15km = 約11.3円/km
電気自動車
31円 ÷ 6km = 約5.2円/km
この条件では、EVの走行コストはガソリン車の半分以下になります。
② 年間10,000km走行した場合
次に、年間10,000km走行した場合を比較します。
| 項目 |
ガソリン車 |
EV |
| 年間走行距離 |
10,000km |
10,000km |
| 年間燃料・電気使用量 |
約667L |
約1,667kWh |
| 1年間の費用 |
約113,333円 |
約51,667円 |
| 月平均 |
約9,444円 |
約4,306円 |
年間で約61,666円、EVの方が安くなる計算です。
5年間乗り続けた場合は、約30万8,000円の差になります。
10年間であれば約61万6,000円です。
走行距離が長い人ほど、燃料代と電気代の差が大きくなることが分かります。
③ ガソリン価格が上昇したらどうなる?
ここからが今回のテーマである補助金見直しとの関係です。
ガソリン価格が170円から180円、190円、200円と上昇した場合、ガソリン車の年間燃料代はどれくらい変わるのでしょうか。
年間10,000km、燃費15km/Lで比較してみます。
| ガソリン価格 |
年間燃料代 |
170円との差 |
| 170円/L |
約113,333円 |
― |
| 180円/L |
120,000円 |
+6,667円 |
| 190円/L |
約126,667円 |
+13,334円 |
| 200円/L |
約133,333円 |
+20,000円 |
ガソリン価格が170円から200円になった場合、年間で約2万円の負担増となります。
一方、家庭で充電するEVの場合、電気料金が変わらなければ走行コストは基本的に同じです。
このため、ガソリン価格が上昇するほど、EVの燃料費面での優位性は大きくなります。
ただし、電気料金も原油・LNG価格や為替、発電構成、燃料費調整額などの影響を受けるため、EVなら電気代が上昇しないというわけではありません。
④ 走行距離が多い人ほどEVのメリットは大きい?
年間走行距離を変えて比較すると、次のようになります。
ガソリン170円/L、燃費15km/L、電気31円/kWh、電費6km/kWhという同じ条件で計算します。
| 年間走行距離 |
ガソリン車 |
EV |
年間差額 |
| 5,000km |
約56,667円 |
約25,833円 |
約30,834円 |
| 10,000km |
約113,333円 |
約51,667円 |
約61,666円 |
| 15,000km |
170,000円 |
約77,500円 |
約92,500円 |
| 20,000km |
約226,667円 |
約103,333円 |
約123,334円 |
年間20,000km走行する人であれば、年間約12万円の差が生まれる計算です。
10年間で考えると、単純計算で約123万円もの差になります。
もちろん、実際には車両価格や整備費用、タイヤ代、充電設備なども考える必要があります。
それでも、走行距離が多い人にとって、EVのランニングコストは魅力的な選択肢といえるでしょう。
第5章 EVは本当にお得?見落としがちな維持費とデメリット
ここまでの比較では、EVの走行コストがガソリン車より安いという結果になりました。
しかし、車の維持費はガソリン代や電気代だけではありません。
車両価格、税金、保険、整備費用、タイヤ代など、さまざまな費用がかかります。
EVを検討する際には、こうした費用も含めて判断する必要があります。
① 車両購入価格
一般的にEVは、大容量バッテリーを搭載するため、車両価格が高くなる傾向があります。
ただし、車種やグレード、補助金の有無によって価格差は変わります。
中古車市場では、新車時に高額だったEVが比較的手頃な価格で販売されているケースもあります。
そのため、購入時の価格だけでなく、購入後の電気代や将来的な売却価格まで含めて考えることが大切です。
② バッテリーの劣化
EVで最も気になる部分の一つが駆動用バッテリーです。
スマートフォンと同様に、バッテリーは使用年数や充放電の状況、温度環境などによって劣化します。
劣化が進むと、満充電時の航続距離が新車時より短くなることがあります。
ただし、バッテリーの寿命や劣化の程度は車種や使用環境によって異なります。
中古EVを購入する場合は、年式や走行距離だけで判断するのではなく、バッテリーの状態や保証内容も重要です!
弊社の在庫車ですと高年式・低走行車ばかりですのでメーカー保証がつけられる車両がほとんどです!






③ 自宅充電ができるかどうか
EVの大きなメリットは、自宅で充電できることです。
帰宅後に充電しておけば、翌朝には走行できる状態になっています。
ガソリンスタンドへ立ち寄る必要が減るため、日常の利便性も高まります。
一方、マンションや月極駐車場などでは、充電設備を設置できないケースもあります。
(*最近では200Vのコンセントや充電器付きのマンション駐車場や月極駐車場が増えてきています!)
その場合は、外出先の充電設備を利用する必要があります。
公共充電器は充電料金や利用時間、充電器の出力によって利便性が異なります。
特に急速充電を頻繁に利用する場合は、自宅充電よりも費用が高くなる可能性があります。
④ タイヤや足回りの費用
EVはバッテリーを搭載しているため、同じクラスのガソリン車と比べて車両重量が重くなる傾向があります。
また、モーターは発進時から大きなトルクを発生させます。
そのため、車種や運転方法によってはタイヤの摩耗が早くなる場合があります。
EVはエンジンオイル交換などが不要になる一方、タイヤやブレーキ、足回りの点検は必要です。
「EVはメンテナンス費用が一切かからない」というわけではありません。
⑤ 充電時間と航続距離
ガソリン車であれば、給油にかかる時間は比較的短く、長距離移動でも燃料補給が簡単です。
一方、EVは充電に一定の時間が必要です。
車種や充電器の出力によって異なりますが、急速充電でもガソリンの給油と同じ感覚で利用できるわけではありません。
また、冬場は暖房の使用などによって電費が悪化し、航続距離が短くなる場合があります。
長距離移動が多い人は、目的地までの充電スポットや充電時間も考慮する必要があります。
結局、EVとガソリン車はどちらがお得?
一概にどちらが優れているとはいえません。
自宅で充電でき、年間走行距離が多い人であれば、EVの電気代の安さを活かしやすくなります。
一方、年間走行距離が少ない人や長距離移動が多い人、自宅充電が難しい人にとっては、ガソリン車やハイブリッド車の方が使いやすい場合もあります。
大切なのは、車両価格だけでなく、自分の生活スタイルに合った車を選ぶことです。
第6章 ガソリン車・ハイブリッド車・EV、それぞれの特徴
ガソリン価格の上昇を考えると、EVだけでなくハイブリッド車にも注目したいところです。
実際、自動車にはさまざまな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
① ガソリン車
ガソリン車は、エンジンで走行する最も一般的なタイプの自動車です。
車種の選択肢が豊富で給油時間が短く、全国のガソリンスタンドを利用できるというメリットがあります。
また、エンジン音や排気音、加速感など、ガソリン車ならではの魅力もあります。
一方、ガソリン価格の影響を直接受けるため、燃料費が上昇すると維持費も高くなります。
② ハイブリッド車(HEV)
ハイブリッド車は、エンジンとモーターを組み合わせて走行する自動車です。
ガソリンを使用しますが、減速時などに発生するエネルギーを回収してバッテリーに蓄え、モーターを走行に活用します。
ガソリン車と比較して燃費が良い車種が多く、給油インフラもそのまま利用できます。
ガソリン価格が高い状況では、燃費の良さが大きなメリットになります。
③ プラグインハイブリッド車(PHEV)
PHEVは、外部電源から充電できるハイブリッド車です。
日常的な短距離移動は電気で走行し、長距離移動ではエンジンも使用できます。
自宅充電ができる環境であれば、日常のガソリン消費を大きく減らせる可能性があります。
EVとガソリン車の中間的な存在といえるでしょう。
④ 電気自動車(BEV)
BEVはエンジンを搭載せず、バッテリーに蓄えた電気でモーターを動かして走行する自動車です。
走行中に排気ガスを出さず、静粛性や加速性能に優れた車種も多くあります。
自宅充電ができる場合、燃料費を抑えやすいことも大きな特徴です。
一方、充電設備や航続距離、バッテリーの状態などを考慮する必要があります。
それぞれの特徴を比較
| 種類 |
燃料・エネルギー |
主なメリット |
主な注意点 |
| ガソリン車 |
ガソリン |
車種が豊富、給油が簡単 |
ガソリン価格の影響 |
| HEV |
ガソリン+電気 |
燃費が良い、給油できる |
ガソリン代は必要 |
| PHEV |
ガソリン+外部充電 |
電気とエンジンを使い分けられる |
車両価格・充電環境 |
| BEV |
電気 |
走行コストを抑えやすい |
充電環境・航続距離 |
ガソリン価格が上昇するからといって、すべての人がEVに乗り換える必要はありません。
通勤距離、駐車環境、家族構成、休日の使い方などによって、最適な車は変わってきます。
第7章 これからの自動車選びはどう変わる?
今回のガソリン補助金の見直しは、単にガソリン代が上がるかもしれないという話だけではありません。
今後、自動車を購入する際に重視するポイントが変わっていく可能性があります。
これまでは車両価格やデザイン、走行性能、メーカーなどを中心に車を選んでいた人も多いと思います。
しかし、これからは購入後にかかる費用、つまりトータルコストを考えることがより重要になるかもしれません。
① 購入価格だけでなく維持費で考える
例えば、ガソリン車が200万円、EVが300万円だったとします。
購入価格だけを見ると、ガソリン車の方が100万円安くなります。
しかし、年間走行距離が多ければ、EVの電気代の安さによって、その差が少しずつ縮まる可能性があります。
反対に、年間走行距離が少なければ、燃料費の差だけでは購入価格の差を埋められないかもしれません。
車を購入する際には、3年、5年、10年といった保有期間を考慮して比較することが大切です。
② 中古EVという選択肢
新車EVは車両価格が高いという印象を持つ人もいると思います。
しかし、中古車市場では、年式や走行距離、車種によって比較的購入しやすい価格のEVが見つかることがあります。
中古EVを検討する際には、次のポイントを確認しましょう。
- 駆動用バッテリーの状態
- 満充電時の航続距離
- バッテリー保証の残存期間
- 充電設備との適合性
- 過去の使用状況や整備履歴
- 車両価格と将来の売却価値
特にバッテリーの状態は重要です。
ガソリン車であればエンジンやミッションの状態を確認するように、EVではバッテリーの状態も確認したいところです。
③ ガソリン車の価値もなくなるわけではない
EVが普及していくとしても、ガソリン車がすぐに不要になるわけではありません。
日本では、地域によって充電インフラの整備状況が異なります。
また、長距離移動やアウトドア、積載量が必要な用途など、ガソリン車が適している場面もあります。
さらに、エンジン音や排気音、運転する楽しさなど、ガソリン車ならではの魅力を重視する人もいるでしょう。
今後は、ガソリン車、ハイブリッド車、PHEV、EVがそれぞれの得意分野で選ばれる時代になっていくのではないでしょうか。
④ 車の価値を判断する基準が変わる
これからの自動車選びでは、購入価格だけでなく、燃料費、税金、保険、整備費用、売却価格などを含めた総合的な判断が必要になります。
例えば、燃費の良い車を購入しても、車両価格が高すぎれば、結果的に経済的なメリットが小さくなる可能性があります。
反対に、購入価格が安い車でも、燃費が悪く修理費用が高ければ、長期的な負担は大きくなるかもしれません。
大切なのは、目先の価格だけではなく、購入後の生活まで考えて車を選ぶことです。
第8章 まとめ:補助金の見直しをきっかけに、自分に合った車を考える
2026年12月から始まるガソリン補助金の段階的な見直し。
今回の発表によって、ガソリン価格を抑えてきた政府の支援策は、新たな段階に入ろうとしています。
ただし、補助金が12月に突然終了するわけではありません。
政府は、原油価格の動向を注視しながら、春先に向けて基準価格を毎月5円ずつ引き上げていく方針を示しています。
完全終了の時期は現時点では決まっておらず、今後の状況によって変更される可能性もあります。
私たちの生活にとって、ガソリン価格は非常に身近な問題です。
通勤や買い物だけでなく、物流や企業活動、商品の価格にも影響するため、今後の動向には注目していく必要があります。
また、今回の補助金見直しは、自動車の選び方を考えるきっかけにもなります。
ガソリン車は給油のしやすさや車種の豊富さが魅力です。
ハイブリッド車は燃費の良さと使い勝手を両立しています。
EVは自宅充電を活用できれば、走行コストを抑えやすいというメリットがあります。
今回の試算では、年間10,000km走行した場合、ガソリン車とEVのエネルギー費用に年間約6万円の差が生まれました。
ただし、車両価格や充電環境、バッテリーの状態などによって、実際の経済性は大きく変わります。
だからこそ、単純にガソリン車かEVかという二択ではなく、自分の使い方に合った車を選ぶことが重要です。
株式会社カーボックスでは、車両の購入を検討されているお客様に、それぞれの車の特徴や状態、使用用途に合わせたご提案を大切にしています。
車は購入して終わりではなく、購入後も長く付き合っていくものです。
燃料費が上昇する時代だからこそ、購入時の価格だけでなく、維持費や将来の価値も含めて考えてみてはいかがでしょうか。
今後もガソリン価格や自動車業界の動向を注視しながら、皆様のカーライフに役立つ情報を発信していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
